『きょうの健康』では、『風疹』について、紹介されました。
風疹は、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)で予防できますが、定期予防接種制度の移り変わりの影響を受けている「アラフィフ」世代の男性は、予防接種を受けていない可能かあります。
インフルエンザより感染力が強く、心臓や目・耳などに重篤な合併症をもたらす可能性がある「先天性風疹症候群」を引き起こす可能性が高いため、注射をしたか定かではない方は、風疹の抗体検査をすることをおすすめします。
風疹は感染力の強いウイルス
風疹は、「三日はしか」とも呼ばれ、「麻疹」に似た症状でなので混同されやすいですが、感染力が強い病気で、風疹ウイルスの感染で起こります。
風疹の感染経路は、感染者のせきやくしゃみ、会話などで風疹ウイルスを含んだ飛まつが飛び散り、その飛まつを鼻や口から吸い込むことによって感染します。
風疹には潜伏期間があり、感染してから、平均16~18日間ほどの潜伏期間を経て発症します。
ただ、感染しても15~30%程度の人は、抗体はできるが症状は現れない不顕性感染(ふけんせいかんせん)となり、気づかないうちに周囲に感染を広げてしまうことがあるため、注意が必要です。
ワクチン接種で風疹を予防
風疹は、一度感染すると免疫ができて再発はしません。感染したことない方はワクチンを接種することで予防できます。
風疹の予防接種は、主に内科や小児科などで受けられます。風疹ワクチンは、1回の接種だけでは、20人に1人は抗体ができないと考えられているため、2回の接種が勧められます。
2回接種する場合は、1回目から最低でも1か月以上の間隔をあけてください。
風しんの予防接種には、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の使用が推奨されています。
風疹の予防接種を受けるには
風疹の予防接種は、内科や小児科などの医療機関で受けることができます。
常にワクチンが用意されているとは限らないので、事前に、ワクチンがあるかどうか、問い合わせるとよいでしょう。
また、接種の費用については、定期接種の年齢(1歳児、小学校入学前の1年間の幼児)の場合は、自治体が全額負担しています。
それ以外の年齢では、自費になり、費用は医療機関によって異なります。
自治体によっては、接種費用の助成を行っているところもあります。
風疹の抗体検査
風疹ウイルスに対する抗体があるかどうかわからない場合は、医療機関で血液を採って行う抗体検査によって、抗体があるかどうかを調べることができます。
自治体によっては無料で検査できるところもあります。
特に男性では、風疹の予防接種を受けていない人が多くみられます。
これは風疹を含むワクチンの定期予防接種制度の移り変わりが関係しています。1977~1995年までは中学生の女子のみが定期接種の対象だったためです。
生年月日によって、定期接種で風疹の予防接種を受ける機会があったかどうかが異なるのです。
接種を受ける機会がなかった人や、接種したかどうかわからない人、風疹にかかったことがあるかどうかわからない人は、自分や家族を風疹から守るために、予防接種を受けることをお勧めします。
