冬の味覚の王様、フグ。
毒があり、捌くことにも有毒部分の処理にも専門知識が必要で、免許が必要になることは有名ですが、最近では、迷惑系Youtuberが捌いたり、肝を食べる肝試しをしたりする動画がアップされていますので、本当に心配です。
大ファンの「きまぐれクック」さんは、ちゃんと免許を持っていますので、素人は決して真似をしないでください。
フグの毒は大変危険なものです!
おいしい季節を迎える前に、食物による中毒としてよく知られているものにフグ中毒があります。
最近は少なくなってきたとはいえ昨年の厚生省の食中毒統計では28件、44人の中毒患者が報告きれています。
一般に毒を持つフグはマフグ、クサフグ、ショウサイフグなど約50種。
おもに卵巣や肝臓に含まれるテトロドトキシンという毒素が中毒をおこします。
テトロドトキシンは、猛毒で有名な青酸カリの数百倍の毒性を持ち、なんと300℃以上の熱にも変性しないので、加熱調理をしたからと言って安心ではないのです。
この毒素はフグ以外にも、マンボウやハリセンボンにもあるといわれています。

フク毒の症状
症状は食後、比較的早く現れます。
神経も筋肉も麻痺してしまい、まず食後30分から数時間で唇や舌のしぴれから始まり、吐き気や、手足のまひが進みます。
そして恐ろしいのが、意識障害はないという点です。
意識がはっきりしているのに会話ができにくくなり、筋肉が麻痺してしまう。
その後、血圧降下、呼吸困難から、意識がなくなると5、6時間後には死に至ることもあります。
フグ中毒の大半は素人の調理によるもの
このようにフグ中毒は毒性そのものが強く、季節によってもフグ毒の量が変化し、毒を持つ部分も種類によっていろいろですから、素人調理は絶対危険。
海釣りで釣った魚を自宅で調理して食べるなどが、一番多い事例のようです。キノコ狩りと似ています。
また、肝臓にしか毒はないという認識がおおいかもしれませんが、身まで毒のある「仙人フグ」という種類もいます。
必ず専門の調理人が調理したものを食べましょう。
フグ中毒の応急手当
症状が現れたらすぐ病院に逆ぶのがベストの方法ですが、それまで時間があるときは、食べたものをすぐ吐き出させ、人工呼吸を行っておきましょう。