【双極性障害】過眠症状の深い関係|90%以上で睡眠の問題「眠りすぎること」との関係は

【双極性障害】過眠症状の深い関係

【精神科】双極性障害と過眠症状の深い関係を語ります【睡眠】

双極症(双極性障害)は経過中90%以上で睡眠の問題を生じます。
これまで、「眠れないこと」(不眠)や「眠らなくても平気なこと」(睡眠欲求低下)についてはよく語られていましたが、「眠りすぎること」(過眠)との関係はあまり注目されてきませんでした。
実は、過眠症状は双極性障害と深い関係があり、特に診断面では重要です。
今回は双極性障害と過眠の深い関係について解説しました。

睡眠のサイクルは、レム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返しながら行われています

睡眠のサイクルは、レム睡眠とノンレム睡眠を交互に繰り返しながら行われていますが、脳の休息時間であるレム睡眠中に夢を見ているのです。つまり眠りが深いほど、より長くて楽しい夢を見るわけです。だから眠りが深くなるようにすればするほど、良い夢を見ることができるという理屈になりますね」


なるほど。
わたしたちは、眠りに入る前にあれこれと考え事をしたり、テレビやパソコンを見たりして、脳に刺激を与えてから寝床に入りますよね。それはレム睡眠を減らす行為であって、結果的に浅い眠りしか得られなくなるということなんですね。でもそれって、けっこう難しいことのような気がしますけど……? そう尋ねると、先生は笑顔で答えてくれました。

――ええ、その通りです。
人間の意識というのは、起きている間はずっと活動しているような状態なのですが、眠っている間に意識の活動レベルを下げて、身体も休ませようとしています。それがレム睡眠であり、つまり脳の休息の時間でもあるのです。
ところが何らかの理由で意識のレベルを下げることができずにいると、脳が覚醒したままの状態になってしまい、結果として浅い眠りを繰り返すだけになってしまって熟睡感が得られません。これが不眠症の原因になるのです。

どうすれば深い眠りを得ることができるのか?

ではどうすれば深い眠りを得ることができるのか? そのヒントとなるのが、脳内にある視床下部(下垂体)という部分の働きです。
この器官には、体温・血圧・脈拍数などを調節するホルモンの分泌を促す働きがあるのですが、実はこの部分からは睡眠を司る物質も放出されいます。その名も”メラトニン“。

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これはもともと体内時計を調整するためのものでしたが、現在はその作用を利用して睡眠薬として用いられています。

メラトニンの分泌量

メラトニンは、午後九時から午前二時までの間に多く分泌されて、この時間帯に眠ることでスムーズに眠りにつくことができるようになります。

しかし、この時間帯以外の時間に就寝すると、メラトニンの分泌量が減少してしまい、結局眠れなくなってしまいます。

つまりメラトニンの分泌量が睡眠の質を決める鍵になっているということです。

ちなみにメラトニンは、朝日を浴びると分解されてしまうため、起床時間が早い人はメラトニンの分泌量も少なくなっています。また夜遅くまで起きている人であっても、夜間照明の下で本を読んだりすると、やはりメラトニンの分泌量は減ってしまいます。このようにメラトニンは、睡眠の質に大きな影響を与える物質だということです。

メラトニンとはそもそも何なのか?

さて、ここでメラトニンについてもう少し詳しく見てみましょう。

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メラトニンとはそもそも何なのか? という疑問が湧いてきますよね。

簡単に言えば、人間の生理的なリズムを作るために必要なものと言えます。
例えば人間には毎日決まった時刻になると目が覚めてしまう、いわゆる朝型生活者と、毎晩きちんと寝ないと翌日に疲れが残るというタイプの生活者がいると思います。

このような生活者のことを、概日リズム(サーカディアン・リズム)を持っていると言います。
そしてこの概日リズムは、脳の中にある視床下部で作られているのです。

視床下部は脳の一部なのですが、大脳皮質と違って脳幹から栄養を受け取っているわけではないのです。
そのため視床下部がダメージを受けても、生命維持活動に支障をきたすことはほとんどありません。ただ一つ例外があって、それが睡眠障害なんです。

双極性障害と睡眠障害

睡眠は、脳だけでなく全身の機能を停止させて回復させるための大切なプロセスです。

もし睡眠時に脳だけが休むようになってしまったら、どんなに優秀な医師でも治療することは不可能でしょう。

睡眠中は脳が休みながらも神経網を通じて外界からの情報を受け取っているので、自律神経や内分泌系などのさまざまな器官が働き続けています。この状態こそが正常な睡眠で、これを邪魔しているのがレム睡眠ということになるわけです。

レム睡眠というのは脳の一部が目覚めている状態で、眼球運動を伴う夢を見ていることがほとんどです。つまりレム睡眠中には脳が活発に動いているので、身体の方も動き続けていることになります。その結果、脳疲労と同じような症状が現れて、翌朝起きられなくなってしまうのです。

一方ノンレム睡眠というのは脳が完全に休んでいる状態のことで、眼球運動もなく心拍数も低下します。レム睡眠よりも深く眠っている状態と言えるのですが、実は脳はこの状態から覚醒して再び活動を開始することもできるのです。つまり睡眠と覚醒のサイクルを何度も繰り返しながら、人間は生きているということができます。
このようにレム睡眠とノンレム睡眠を繰り返している状態を、我々は”レム睡眠覚醒期”(REM-AUDIT)と呼んでいます。

レム睡眠覚醒期の脳

レム睡眠覚醒期の脳は、非常に深い眠りに落ちていて覚醒することができないのですが、その一方で脳波にははっきりとレム睡眠時の特徴的な変化が見られます。そこで脳波測定装置を使ってレム睡眠覚醒期に脳波を測定してみると脳の活動は停止していながらレム睡眠の時には必ずθ波(シータ)が出ているということがわかりました。これがレム睡眠覚醒期の特徴なのです。

ただし、レム睡眠覚醒期には、脳の活動が低下しているため、通常の方法では覚醒させることができないのです。

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